工学実験フェア
今日は、祭日にかかわらず、大工大のイベントです。
大学全体のイベントで、全体で100近くのワークショップや体験テーマが揃っています。
夏休みの自由研究になるということで、本当に多くの小学生で大学構内が埋め尽くされていました。
私のワークショップは、例の「光るLEDバッジを作ろう」です。
相変わらず、女の子が大半でした。
みんな初めてのはんだ付けを練習し、本番はキッチリ上手にはんだ付けできました。
今回は全員、一発で成功。いままでに無い出来でした。
小さい基板なので、LEDが浮かないようにお母さんに押さえて貰っています。
この子も上手にはんだ付け出来ました。
次は、バッジ表面にアクリル絵の具で、お絵かきします。
アクリル絵の具は、ダイソーで調達したもので、
光沢タイプ、パールカラータイプ、ラメ入り、を用意しています。
この男の子は、芸術家!!
筆を使わず、指で描いていました。
これが完成した作品です。
他には、こんな作品も・・
これはトラッキーですね。
この子は、完成して大喜びでした。
この子は、バスケ少女。バスケットボールを描きました。
EuroRack版 山下シンセプロジェクト ケース作り3 仮組みし動作確認
桐箱シンセケース仮組みしました。
前回の電源回路とLED電飾を内蔵したパワーボードを搭載しています。
搭載モジュールは、左から
・MIDI-CV
・VCO
・VCO(一次試作ver.)
・VCF
・EG
あとは仮モジュールなので省略。
前回の整流回路は天井に張り付けています。
レギュレータはアルミ放熱板に固定し空中配線しています。
実際に使ってみて放熱量が多いようなら、ケース背面に穴を開ける必要があるかも知れません。
折角の桐箱なので、できれば穴は開けたくないですが・・
電源を入れると、各モジュールが発光します。
ボリューム固定用のサブパネルのあるモジュールの方が、サブパネルの導光効果で綺麗です。
パワーボードの電飾を入れるとこうなります。
イベント用に開発した「光るミニツリー」の回路をまるまる実装しているので、8個のLEDの色がじわじわ変わります。
このLEDの導光板は仮の物です。今後の課題です。
ステージ映えすればと狙っています。
まだ各モジュールのパネルデザインも決まってないので、それによりスケルトンの具合も変わるので、見栄えはまだ未知数です。
EuroRack版 山下シンセプロジェクト ケース作り2(電源作り)
EUROラックの電源を製作します。
EUROでは+12V,−12Vと+5Vの電源が用いられます。
シンセの電源というと、モーグなど昔のモジュラーの時代は、AC100Vをトランスで変圧、整流してシリーズレギュレータで安定化する素直な方式が普通で、スイッチング電源などは考えられませんでした。
モジュールもケースも小型なEUROでは、まさに何でもありの世界で、スイッチング電源も普通に使われています。 スイッチングでも現在の技術で十分配慮されていればローノイズにできると思いますが、配慮が不足しノイズや音の濁りを感じさせる場合も有るようです。
折角ケースを作るなら、電源でも特長を出したいと思い時間を掛けて検討しました。
シンセ電源ので考え得る構成としては、
① ケース内にトランスを内蔵、整流+シリーズレギュレータ構成
ノイズが少ないが、かさが高い。
② ケース内にスイッチングレギュレータを内蔵する構成
電流は取れるがノイズが多い。
③ スイッチング方式のACアダプタを用い、ケース内のDC/DCコンバータで負電源を作る
電流は取れるがノイズが多い
④ スイッチング方式のACアダプタを2個使い、ケース内のシリーズレギュレータで再度安定化
ケース内の重が小さくノイズも少ないが、ACアダプタ2個は扱いにくい。
⑤ AC出力のACアダプタを使い、ケース内で整流方法を工夫して正負電源をつくる構成
ノイズは少ないが、あまり電流が取れないので、小型ケースで採用されることが多い
こう整理すると、パーフェクトな方式はないことが分かります。
今回、小さめのケースで扱いやすくてノイズの少ないことを重視すると、⑤の方式が有力です。
昔は正負電源が必要な機器でよく使われていましたが、最近は見かけないですね。それでもAmazonでは12V1.6Aのものが入手できます。
図1が、今回の回路です。ACアダプタは2次側1巻き線のトランスなので中点タップを利用する両波整流などは使えず、ずいぶん悩みました。まあ、趣味の世界ではこれが楽しみなんですが・・
図1
まず、図2は、正負電源を作るためによく使われる整流回路です。Doepferの小型ケースでも採用されています。これなら巻き線が1系統のトランスから簡単に正負電源が構成できます。
図2
正の半波がプラス側、負の半波がマイナス側を担当するこの方式でも、十分大きなコンデンサを用いると、正負それぞれトランスの定格電流値の40%程度が得られます。
しかし通常、正側の電流消費の多いシンセの回路では、負側の電流が少ない分を正側に回せなず、融通が利きません。
そのため正側の電流を確保するには、正負の半波の両方を使うブリッジ整流を用いたいところです。このように、正の電流が多く取れる整流回路を探しましたがなかなか良いのが見つかりません。
ブリッジ整流の正側に加えて別系統の整流をするためにはAC側に直接コンデンサを接続する図3の様な倍電圧出力しかなさそうです。
図3
しかし倍電圧が必要なわけではないので、少しトリッキーなモディファイをします。
1.ダイオードとコンデンサの向きを全て逆にします。+Vが−V、+2Vが−2Vになります。
2.ここで、−Vをグランドと見なすと、0Vが+Vになり、−2Vが−Vになります。
こうすると望み通り、正側がブリッジの両波整流で、負側は半波になっています。
実際の動作を見るとかなり面白い動きをします。
本来のブリッジは正負の半波には同じ電流が流れるものですが、
この回路では、負の半波のみ負側からも消費されるため、負の負荷が増えると、ブリッジのバランスが崩れ、本来両波である正側が結果的に半波に近い動作になります。
逆に負側の消費が少なければ、完全な両波整流になり100%を正で消費できるという、理想的な動作になることが分かります。
+V側のコンデンサは、2200uF × 3 、−V側は、両方とも 2200uF × 2 です。
正側は余裕で1A以上流せます。
下の写真は、+V側の電流1A、−V側無負荷の時の電圧です。
+V側は、リップル波形から両波になっているのが確認できます。
コンデンサの容量をもう少し大きくして、リップルの振幅を減らしたいところですが、
低ドロップの三端子レギュレータを使うので12V1Aは確保できそうです。
次の写真は、+V側は同じく1Aで、−V側を0.4Aにした時の電圧です。
−V側は完全な半波の波形、+V側は両波のバランスが崩れて半波と両波の間の波形になっていることが分かります。
ただ、正側の負荷が負側より軽くなると期待した動作にならず、負側の電圧が小さくなりかわりに正側の電圧が大きくなるという欠点はありますが、試してみるとこの条件さえ満たせば安定に動作することが確認できました。
採用決定です。
EuroRack版 山下シンセプロジェクト ケース作り1
このような、EUROモジュラーシンセのケースを作っています。
モジュラーシンセのケースと言えば、定番は木製ですね。
木工だと自分で何とかしたくなり、ケース購入に躊躇している内に、モジュールが増えてきました。
実は1年程前に手に入れ、モジュラーのケースにならないかと思って確保していたた清酒の桐箱が有ります。
重いモジュラーシンセが桐箱で幾分でも軽くておしゃれになればと言う思いもあります。
(実は、私は日本酒飲まないのですけれどねぇ・・)
上野さんにお願いしていたフレームが、ニアミスレベルの誤差で入ります。
ただ、桐箱の側面は無粋なビス頭は出したくないし、ビス留めした板を内包するだけのスペースもありません。
ということで、ビスを使わず得意の接着で作ることにしました。
3mm厚の板を接着しています。
ただ、折角なので下の写真の蓋をそのまま使いたいのですが、蓋の内のりがあるのでその分のスペースを空ける工夫が必要ですね。
電源とCV,GATE用のバスのための基板、PowerBoardを作りました。
今回は1枚試作するだけなので、片面フェノール基板を切削して作りました。
上の方に何か怪しい回路があるのが分かると思いますが、何でしょう?
EuroRack版 山下シンセプロジェクト(MIDI-CV/DCOその1) 伯氏作のMIDI-CV/DCOの紹介です。
本プロジェクトの相棒の伯氏作のMIDI-CV/DCOモジュールを紹介します。
MIDI-CVとしては、私も「伝説の・・」用に開発したものが有り、実際beatnicさんを通じて基板を配布しています。デュアルボイス対応のものでAVRで開発したものです。
しかし、レガシーMIDI専用のためキーボードの選択が難しいのが現状です。安くてコンパクトなキーボードは皆USB-MIDI専用です。
そこで伯氏にUSB-MIDI対応のMIDI-CVの開発をして頂きました。
今回私は色々注文を出すのとパネル作りのみです。
USBホスト機能が必要なので私の苦手なPIC を採用。
まだ余裕があるようなので、エイリアスレスのDCOも備えています。 波形も選べ本格的です。
私がアームテルミンやメロトロン・シンセで採用しているDDS方式は、波形テーブルをひくアドレスを差分の加算で算出する方式で、サンプリング周波数が固定なので複数音の発音が容易です。その代わり、サンプリングレートと発音周波数の関係が全て変わるため、原理的にエイリアシングが発生するため、厳密な帯域制限が必要だという難しさがあります。
ここでエイリアスレス方式というのは、私が勝手に呼んでいる方式ですが、発音する周波数の整数倍(例えばあるピッチでは32倍とすると)を16bitCTCタイマーに設定し、それによるタイマー割り込みで32段階の波形を生成します。 サンブリング周波数が割り込みのジッタのみの誤差で発音ピッチの整数倍になるため原理的にエイリアシングのでない方式です。 欠点は、他の割り込みと重なるとジッタが発生し音が濁るため、単音に限定されます。
逆に帯域制限が不要なので、単音で良ければ、アナログに匹敵する抜けの良い発音が期待される方式です。
元々は、デジタル発音で正確なピッチを再現できれば、VCOのチューニングに便利ということで、設けることにしましたが、実現できたクオリティーはVCO並で十分に実用的なものになっています。
EuroRack版 山下シンセプロジェクト(VCAその0) 仮のVCA基板をでっち上げました。
本プロジェクトの相棒の伯氏が、下記の機器持ち込みテクノミーティングに参加するそうです。
テクミー(technopop meeting)〜持ち寄り機材セッション♪
今回のプロジェクトのモジュラーシンセをぜひお披露目してほしいのですが、
今のところできているのは、VCO, VCF, EG と伯氏作のMIDI-CV/DCO で、基本モジュールではVCA が足りません。
ということで、急遽、仮VCA を作りました。
伯氏の希望により 6HP 幅です。
ただ、VCAは12V 設計もまだでもちろん基板はありません。
使用した基板は「伝説の・・」の「今作るなら」用のVCAをテストした際に発注した基板です。テスト用なので箔カットして回路変更が容易に出来るようベタアースはつかっていません。
EUROパネルに対応した物ではないので、ボリュームとジャックはどちらもパネル直づけタイプを使い、パネル裏で直配線をするしか有りません。
写真を見ると直配線の様子が良く分かります。
本プロジェクトで採用しないことになった基板付けでないボリュームとジャックは、多数あるので躊躇無く使えます。
しかし、やってみるとよく分かりますが、パネル裏でのケーブル直配線は、難易度が高く大変時間が掛かります。ひさしぶりに大変さを思い出しました。 本プロジェクトの基板が、製作の難易度を下げていることを実感する良い機会になりました。
基板の固定は、安易ですが、エポキシ接着剤でボリュームに基板を接着しています。
うまく垂直に固定できました。
これで、伯氏も使ってくれるでしょう。
ついでにパラ接続ジャックパネルを作りました。
これも、ちゃんとした基板を作る予定ですが、今回は使わないので多数余っているパネル直づけタイプのジャックを使って作ってみました。
予想通りジャック抜き差しの力を支えるのは、アクリルパネルに垂直に固定された基板です。
基板無しでは強度不足になります。 8HP程度有れば何とかなりそうですが4HPでは無理です。
ということで、2mmアクリル2枚で補強しました。
これも暫定版ですが、役に立ちそうです。